平成15年論文式 商標法
出典: ゼネラルプロパテント 弁理士試験Wiki
[編集] 【問 題】
被告乙は、自己の氏名「A」を商標として商品「a」に付して販売しているところ、乙の商標「A」の使用前に、自己の業務に係る商品「a」を指定商品として商標「A」について商標登録出願をし、すでに商標登録を受けこれを使用している原告甲から、商標権侵害訴訟を提起された。
この場合において、以下の(1)、(2)について答えよ。
ただし、解答に際してマドリッド協定の議定書に基づく特例は、考慮しなくてよい。
(1)
①乙は、特許庁に対してどのような手続をとることができるか。
②上記①の手続の結果により、どのような法的効果が生ずるか。
③上記②の結果、上記侵害訴訟の帰趨はどのようになるか。
(2)
上記(1)の特許庁における手続に係るもの以外に、侵害訴訟手続において、上記事実関係の下で、乙はどのような主張が可能か。
【100点】
[編集] 【論点】
商標権侵害訴訟に係る当該商標権に無効理由が存する場合における被告の法的救済方法につき、行政面と民事面の両方から、多面的な理解を問う。
前者に関しては、無効審判等自体のみならず、その結果が侵害訴訟に与える影響等について、後者に関しては、商標権の効力の及ばない範囲、無効理由が存在することが明らかな場合における権利濫用の主張の可能性について問う。
(1)
①商標登録の無効の審判(商標法第46条、第47条)における無効理由(同法第4条第1項第8号)の存否。
②無効審判の審決の確定による法的効果(商標法第46条の2、第56条で準用する特許法第167条)。
③無効審判の結果が与える侵害訴訟への影響(無効審決確定の場合における請求棄却判決等)。
(2)
①商標法第26条(商標権の効力が及ばない範囲)の主張。
②無効理由の存在することが明らかな場合における権利濫用の主張の可能性。
