平成17年論文式 意匠法

出典: ゼネラルプロパテント 弁理士試験Wiki

[編集] 【問題】

甲は、アタッシュケースの取手部分に係る部分意匠イを自ら創作し、イについて、意匠に係る物品を「アタッシュケース」とする部分意匠の意匠登録出願Aをした。

この場合に関し、以下の問に答えよ。

(1) 甲は、イの創作と同時に、イをデザイン修正したアタッシュケースの取手部分に係る部分意匠ロを創作していた。

甲は、Aの出願の日の翌日、イについて意匠権を取得するのみでなく、ロ又はロを一部に含む意匠についても意匠権を取得すべきと考えた。この場合において、甲としてとり得ると考えられる手続、及び甲が意匠登録を受ける可能性について論ぜよ。

なお、イとロは形態(形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合)が類似するものとする。

(2) 甲は、イについて部分意匠としての意匠登録を受けた後、イに係る取手部分を有するアタッシュケースを製造販売している。

一方、乙は、消費者から使用済みの商品を買い取り、必要に応じ改造を加えたうえでそれらを中古品として販売する事業を経営している。

乙は、甲が販売した上記アタッシュケースを購入・使用した消費者から、当該アタッシュケースを買い取り、その取手部分を取り外して、別の消費者から買い取ったスーツケース(甲のアタッシュケースに比べ約3倍の大きさがある。)に取り付け、そのスーツケースを店頭で販売した。

甲は、乙のかかる行為につき、甲のイに係る意匠権の侵害にあたる旨の警告状を乙に対して発した。この場合において、乙から甲に対しどのような反論が予想されるか、及び乙の反論に対して甲はどのような主張をすることが考えられるかを論ぜよ。

【100点】

[編集] 【論点】

部分意匠に係る意匠登録出願と他の部分意匠及び全体意匠に係る意匠登録出願の関係、並びに部分意匠に係る意匠権の効力の及ぶ範囲についての理解を問う。

(1)

① 考えられる手続(部分意匠又は全体意匠に係る意匠登録出願、関連意匠制度の利用等)。

② 意匠登録の可能性(意匠の類否、先後願関係、意匠法第3条の2の適用可能性等)。

(2)

① 意匠権侵害の要件。

② 部分意匠に関する意匠の類否判断。

③ 意匠権が消尽した旨の反論に対する再反論。

[編集] 【解答】