平成19年短答式 商標
出典: ゼネラルプロパテント 弁理士試験Wiki
[編集] 〔2〕商標登録の要件等に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- 甲は、商品「ドーナツ」に商標「ミルクドーナツ」を用いて販売していたところ、この売れ行きが好調で、全国各地から買いに来る人まで出てきたので、甲が実際に使用している態様の商標について、「ドーナツ」を指定商品として出願したが、この商標は登録されることはない。
- 複数の商品を指定商品として商標登録出願をしていたところ、それらの指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ではあったが、使用をされた結果、指定商品の中の1つが、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至った場合、当該出願に当初から記載されたすべての商品について商標登録を受けることができる。
- 「佐藻」(サソウ)なる氏がありふれたものではないとされる場合であっても、ありふれた氏である「佐藤」(サトウ)に類似するため、「佐藻」の文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、ありふれた氏に該当し、登録されることはない。
- 指定商品「ボールペン」について、自ら創作した立体形状に係る立体商標登録出願をしたところ、その立体商標は指定商品の形状を普通に用いられる方法で表示したにすぎないとして、拒絶理由の通知を受けた。しかしながら、このボールペンに、「○○○グリップ」の文字を付加して販売したところ、人気商品となった。この場合、当該出願に係る立体商標は、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとして、商標登録を受けることができる。
- 商品に係る商標の出願人は、自己の業務に係る商品について使用をしないことを理由として、拒絶されることがある。
[編集] 解説
- について。「ドーナツ」を指定商品として、商標「ミルクドーナツ」の商標登録出願をしたとしても、原則は商標法3条1項3号により拒絶されると解されるが、問題文より当該商標が著名になっており、自他商品識別力がある場合には、商標登録されることがある(商標法3条2項)。従って、この選択肢は誤っている。
- について。需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至った指定商品についてのみ商標登録を受けることができる(商標法3条2項)。従って、この選択肢は誤っている。
- について。ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は登録されることはないが(同法3条1項4号)、その商標に類似する商標は登録されることがある。従って、この選択肢は誤っている。
- について。需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとなった商標は、当該出願に係る商標ではなく、「○○○グリップ」の文字を付加した商標であるので、当該出願に係る商標は商標登録を受けることができない。従って、この選択肢は誤っている。
- について。商標とは、文字等であって、業として商品等を生産等する者が、商品等について使用をするものをいうので、使用をしないことを理由として、拒絶されることがある。従って、この選択肢は誤っている。
解答:5
[編集] 〔12〕次の文章は、商標権者以外の者が、我が国における商標権の指定商品と同一の商品につき、その登録商標と同一の商標を付したものを輸入する行為がいわゆる真正商品の並行輸入として違法性を欠く場合について最高裁判所の判決の一部である。①~⑤までの空欄に入れるべき語句の組み合わせとして、正しいものは、どれか。
「… (1 )当該商標が外国における商標権者または当該商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであり、(2 )当該外国における商標権者と我が国の商標権者が同一人であるか又は法律的若しくは経済的に同一人と同視し得るような関係があることにより、当該商標が我が国の登録商標と同一の ① するものであって、(3)我が国の商標権者が直接的又は間接的に当該商品の ② を行い得る立場にあることから、当該商品と我が国の商標権者が登録商標を付した商品とが当該登録商標の ③ において実質的に差異がないと評価される場合には、いわゆる真正商品の並行輸入として、商標権侵害としての実質的違法性を欠くものと解するのが相当である。(中略)上記各要件を満たすいわゆる真正商品の並行輸入は、商標の機能である出所表示機能及び品質保証機能を害することがなく、商標の使用をする者の ④ 及び ⑤ を損なわず、実質的に違法性がないということができるからである。」
- ①出所を表示 ②商品保証 ③指示する商品 ④営業上の利益 ⑤需要者の利益
- ①出所を表示 ②品質管理 ③保証する品質 ④業務上の信用 ⑤需要者の利益
- ①品質を保証 ②実施許諾 ③表示する出所 ④業務上の信用 ⑤営業上の利益
- ①出所を表示 ②商標管理 ③保証する品質 ④営業上の利益 ⑤業務上の信用
- ①品質を保証 ②商標管理 ③表示する出所 ④業務上の信用 ⑤需要者の利益
[編集] 解説
最高裁判決より。
解答:2
[編集] 〔14〕商標登録出願に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- 国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であって営利を目的としないもの又は公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章と同一又は類似の商標は、商標登録を受けることができる場合はない。
- 商標登録出願に係る商標が、外国の国旗と同一又は類似のものである場合であっても、当該外国がパリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国以外のものであれば、その商標について商標登録を受けることができる。
- 「茶・コーヒー及びココア」を指定商品とする先願に係る商標登録Aがある場合であっても、当該登録商標と同一又は類似の商標について「茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とする商標登録出願Bは、商標登録Aの存在を理由に拒絶されることはない。
- 甲は「婦人用時計」等に関して国際的な著名ブランドとして我が国でも知られる「MONDAY」の製造及び販売をしている。乙は、その商標「MONDAY」を含む商標「P-MONDAY」を指定商品「香水」として出願した。この出願は、拒絶される場合がある。
- 登録商標「LIBERDAY」は、甲の業務に係る指定商品「化粧品」を表示するものとして日本国内では著名である。乙は、「LIBERDAY」について、「化粧品」とは非類似の商品「洋酒」について、商標登録出願をした。この場合は、商品同士は非類似であり、甲やその子会社等の関連企業で、乙の指定商品「洋酒」に係る業務と同一の業務に携わるものが現実に存在する場合に限って、乙は「LIBERDAY」について、商標登録を受けることができない。
[編集] 解説
- について。本問いの場合でも商標登録を受けることができる場合がある(商標法4条2項)。従って、この選択肢は誤っている。
- について。商標法4条1項1号により、外国の国旗と同一又は類似の商標は、パリ条約の同盟国等であるか否かに係らず商標登録を受けることができない。従って、この選択肢は誤っている。
- について。商品に類似するものの範囲には役務が含まれることがある(商標法2条6項)。よって出願Bは、商標登録Aの存在を理由に拒絶されることがある。従って、この選択肢は誤っている。
- について。「MONDAY」と「P-MONDAY」が類似しているとしても、「婦人用時計」と「香水」は類似していないと考えられるので意匠法4条1項10号には該当しない。しかし両商標が混同を生ずるおそれがある場合には4条1項15号に該当し、混同を生ずるおそれがないとしても不正の目的をもって使用をした場合には4条1項19号に該当することにより拒絶される場合がある。従って、この選択肢は正しい。
- について。甲やその子会社等の関連企業で、「洋酒」に係る業務と同一の業務に携わるものが現実に存在しないとしても、両商標が混同を生ずるおそれがある場合には4条1項15号に該当し、混同を生ずるおそれがないとしても不正の目的をもって使用をした場合には4条1項19号に該当することにより商標登録を受けることができない。従って、この選択肢は誤っている。
解答:4
[編集] 〔24〕商標法第2条第3項に規定する標章の使用に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- 洋品販売店において、試着室に標章を付する行為は、「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。)に標章を付する行為」に該当する。
- 靴販売店において、売場に備え置く試着用の靴べらに標章を付する行為は、「役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に標章を付する行為」に該当する。
- 商品の会計用のレジスターに標章を付して会計用カウンターに設置する行為は、「役務の提供の用に供する物(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物を含む。)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為」に該当する。
- テレビでの通信販売において、標章を表示して商品の購入のために申込み手続の説明を行う行為は、「電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為」に該当する。
- 店舗内で、商品配置図の隅に小売業者等の標章を付したものを、パネルとして展示し、又はチラシとして配布する行為は、「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。)に標章を付したものを用いて役務を提供する行為」に該当する。
[編集] 解説
- について。当該行為は、2条3項3号に該当する。従って、この選択肢は正しい。
- について。靴べらは、役務の提供を受ける者、すなわち客の持ち物ではない。2条3項6号の例としては、クリーニングの役務において、クリーニング済みの衣服に、クリーニング店の標章を付する行為などが考えられる。従って、この選択肢は誤っている。
- について。当該行為は、2条3項5号に該当する。従って、この選択肢は正しい。
- について。当該行為は、2条3項7号に該当する。従って、この選択肢は正しい。
- について。当該行為は、2条3項1号に該当する。従って、この選択肢は正しい。
解答:2
[編集] 〔26〕商標の審判に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- 不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)の手続において、被請求人である商標権者は、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることにつき何らの答弁、立証を行わなかったので、当該商標登録を取り消すべき旨の審決がされた。この場合、当該審決に対する訴えにおいて、商標権者は、本件登録商標が審判請求登録前3年以内に通常使用権者によって使用されている事実を主張し、立証を行うことはできない。
- 登録商標が、その登録の後、商標登録の無効の審判の請求時までの間に、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標に該当するものとなっている場合、そのことを理由として、商標登録の無効の審判を請求することはできない。
- 登録商標が、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標に該当するものとして、当該商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したとき、当該審決が確定した日から存在しなかったものとみなされる。
- 商標登録の無効の審判(商標法第46条)が請求された後、当該商標登録について、不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)が請求された場合、当該取消しの審判について審決がされる前に、当該商標登録に係るすべての指定商品について商標登録を無効とすべき旨の先の審決が確定したとき、当該取消しの審判の請求は、取り下げられない限り、審決をもって却下される。
- 商標権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(商標法第51条)において、登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、その商標権は、当該誤認・混同行為があったときに消滅したものとみなされる。
[編集] 解説
- について。訴訟において、審判で主張をしなかった新しい事実を主張し、立証を行うことはできる。従って、この選択肢は誤っている。
- について。商標法4条1項16号に該当することによる無効審判の請求には時効がない(同法47条1項)。従って、この選択肢は誤っている。
- について。商標法4条1項7号に該当するものとなった商標は、該当するに至った日から存在しなかったものとみなす(同法46条1項5号、46条の2第1項)。該当するに至った時を特定できないときは、その審判の請求の登録の日から存在しなかったものとみなす(同法46条の2第2項)。従って、この選択肢は誤っている。
- について。無効審決が確定すると商標権は訴求消滅する(商標法46条の2)。本問いでは、商標登録の無効の審判を請求した後に不使用取消審判を請求していることから、無効審決が確定すると、取消の対象となる商標が存在しないことになり審理を進めることができないことから、取り下げられない限り、不適法な審判請求として審決却下される(商56条準特135条)。従って、この選択肢は正しい。
- について。商標法51条において、登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅する(商標法54条)。従って、この選択肢は誤っている。
解答:4
[編集] 〔35〕商標権の移転、商標権又は防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新、登録料の納付に関し、次の(イ)~ (ニ)のうち、誤っているものは、いくつあるか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- (イ) 団体商標に係る商標権を団体商標に係る商標権として移転しようとするときは、その旨を記載した書面のほかに、譲受人が民法の規定により設立された社団法人その他の社団(法人格を有しないもの及び会社を除く。)、事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合(法人格を有しないものを除く。)又はこれらに相当する外国の法人のいずれかであることを証明する書面を移転の登録の申請と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
- (ロ) 団体商標に係る商標権は通常の商標権として移転をすることができるが、通常の商標権は団体商標に係る商標権として移転をすることはできない。
- (ハ) 団体商標に係る商標権は譲渡による移転をすることができるが、地域団体商標に係る商標権は譲渡による移転をすることはできない。
- (ニ) 商標権の設定の登録を受ける者及び商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は登録料を分割して納付することができるが、防護標章登録に基づく権利の登録及び防護標章登録に基づく権利の更新登録を受ける者は登録料を分割して納付することはできない。
- 1 1つ
- 2 2つ
- 3 3つ
- 4 4つ
- 5 なし
[編集] 解説
- (イ)について。商標法24条の3第2項の通り。従って、この選択肢は正しい。
- (ロ)について。団体商標に係る商標権を通常の商標権として移転をすることはできるが(同法24条の3第2項)、通常の商標権を団体商標に係る商標権として移転することはできない。団体商標に係る商標権を取得するためには、商標登録出願時に、出願人が団体登録を受けることができる法人であることを証明する書面の提出が必要だからである(同法7条3項)。従って、この選択肢は正しい。
- (ハ)について。団体商標に係る商標権は譲渡により移転をすることができるが(同法24条の3)。地域団体商標に係る商標権は、譲渡することができない(24条の2第4項)。従って、この選択肢は正しい。
- (ニ)について。商標権の登録料及び更新登録料は分割納付することができるが(商標法41条の2第1項、2項)、防護標章登録に基づく権利の登録料及び更新登録料は分割納付できる旨の規定が存在しないため、分割納付することができない。従って、この選択肢は正しい。
解答:5
[編集] 〔42〕商標権及び専用使用権に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- 商標権は設定の登録により発生するが、商標登録出願をした後、登録前に当該出願に係る指定商品又は指定役務について、当該出願に係る商標の使用をした者に対して商標法上の権利を行使できることがある。
- 著作物である他人のシンボルマークを複製して商標登録出願をした場合、そのシンボルマークについて商標登録を得ても、著作権者から許諾を受けない限り、指定商品又は指定役務について自由に商標として使用することはできない。
- 専用使用権を100%子会社(専用使用権者が発行済み株式総数の100%を保有している会社)に移転する場合であっても、商標権者の承諾が必要である。
- 商標登 録に係る甲の商標登録出願前から乙が日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品に類似する商品について商標の使用をしていた結果、甲の商標登録出願の際、現にその商標が乙の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたときは、乙は、その商標を当該商品について継続して使用できる。
- 甲の商標登録が当該登録の出願日よりも前に出願された乙の商標登録出願に係る登録商標に類似する商標を当該登録に係る指定商品に類似する商品に使用するものであることを理由として無効審判によって無効とされた場合、甲が無効理由を知らずに当該商標の使用を開始し、無効審判の審決確定前に、甲の商標が甲の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されるようになっていたときは、甲は、継続してその商品についてその商標を使用できる。
[編集] 解説
- について。設定の登録前の金銭的請求権を行使できることがある(商標法13条の2)。従って、この選択肢は正しい。
- について。商標権者は、その商標権が、その商標登録出願の日前に生じた他人の著作権と抵触するときは、登録する部分について登録商標の使用をすることができない(同法29条)。従って、この選択肢は正しい。
- について。専用使用権は、商標権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができるが(同法30条3項)、吸収合併のような場合とは異なり、子会社に移転する場合には一般承継とはならないので、そのような商標権の移転には商標権者の承諾が必要である。従って、この選択肢は正しい。
- について。本問の場合には、先使用による商標の使用をする権利(同法32条1項)が発生し、乙は、その商標を当該商品について継続して使用できる。従って、この選択肢は正しい。
- について。無効審判の請求登録前の使用による商標の使用をする権利が発生するためには、無効審判の請求の登録前に、甲の商標が甲の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されるようになっていなければならない。従って、この選択肢は誤っている。
解答:5
[編集] 〔46〕商標法におけるマドリッド協定の議定書に基づく特例に関し、次の(イ)~(ホ)のうち、正しいものは、いくつあるか。
- (イ) 日本国民又は日本国内に住所を有する外国人が、日本国特許庁に係属している自己の商標登録出願を基礎出願として国際登録出願をする場合、当該出願に係る商標の保護を求める議定書の締約国として、日本国を選ぶことができる。
- (ロ) 国際登録による国内登録の代替において、当該国際登録に基づく登録商標に係る出願の日が、代替される国内登録に係る出願の日とみなされるのは、国際登録に基づく登録商標が国内登録に基づく登録商標と同一であり、かつ、両登録商標の商標権者が同一であり、代替される国内登録が当該国際登録前になされており、国内登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務のすべてが国際登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務に含まれている場合に限られる。
- (ハ) 「旧国際登録に係る商標権の再出願」に係る商標登録は、もとの国際登録に係る商標登録について、商標掲載公報発行の日から2月以内に登録異議の申立てがされなかった場合、登録異議の申立ての対象とはならない。
- (ニ) 国際商標登録出願は、その基礎とした国際登録が全部又は一部について消滅したときは、その消滅した範囲で指定商品又は指定役務の全部又は一部について取り下げられたものとみなされる。
- (ホ) 国際商標登録出願について、パリ条約第4条の規定による優先権を主張する場合は、パリ条約の同盟国の認証がある出願の年月日を記載した書面の提出をしなければならない。
- 1 1つ
- 2 2つ
- 3 3つ
- 4 4つ
- 5 5つ
[編集] 解説
- (イ)について。マドリッド協定の議定書に規定する国際登録では、いわゆる自己指定をすることができない(マドリッド協定の議定書3条の2)。従って、この選択肢は誤っている。
- (ロ)について。問題文は、マドリッド協定の議定書第4条の2第1項の通りとも読めるが、国内登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務のすべてが国際登録に基づく登録商標に係る指定商品又は指定役務に含まれている必要は無く、国内登録と国際登録で重複している指定商品等が代替される。従って、この選択肢は誤っている。
- (ハ)について。旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録にあつては、もとの国際登録に係る商標登録について登録異議の申立てがされることなくこの条に規定する期間を経過したものは、登録異議の申立てができない(商標法68条の37)。従って、この選択肢は正しい。
- (ニ)について。商標法68条の20の通り。従って、この選択肢は正しい。
- (ホ)について。国際商標登録出願については、商標法13条第1項において読み替えて準用する特許法43条1項から4項までの規定は、適用しない(同法68条の15)。従って、この選択肢は誤っている。
解答:2
[編集] 〔51〕商標登録出願及び防護標章登録出願に関し、次の(イ)~ (ホ)のうち、正しいものは、いくつあるか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- (イ) 立体商標について商標登録を受けようとするときは、商標登録を受けようとする商標が立体的にあらわされていれば、立体商標である旨を願書に記載する必要がない。
- (ロ) 文字と図形との結合からなる商標であっても、文字の部分については標準文字によって商標登録を受ける旨を願書に記載することができる。
- (ハ) 防護標章登録出願についても一出願多区分による出願及び標準文字による出願をすることができる。
- (ニ) パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国若しくは商標法条約の締約国のいずれにも該当しない国の領域内で開催される博覧会であっても、その博覧会が当該外国の政府若しくはその許可を受けた者が開催する国際的な博覧会であって特許庁長官が指定するものに出品した商品に使用した商標について、その商標の使用をした商品を出品した者が、その出品の日から6月以内にその商品を指定商品として商標登録出願をしたときは、その商標登録出願は、その出品の時にしたものとみなされる。
- (ホ) ウェブサイト又はテレビのショッピング番組などの電子メディアにおいて行われる顧客に対する便益の提供は、指定役務の内容として商標登録出願をすることはできない。
- 1 1つ
- 2 2つ
- 3 3つ
- 4 4つ
- 5 5つ
[編集] 解説
- (イ)について。商標登録を受けようとする商標が立体商標ならば、その旨を願書に記載しなければならない(商5条2項)。従って、この選択肢は誤っている。
- (ロ)について。本問の場合は、標準文字のみの商標ではないので、標準文字によって商標登録を受ける旨を願書に記載することはできない。従って、この選択肢は誤っている。
- (ハ)について。商68条で同法6条1項及び5条を準用している。従って、この選択肢は正しい。
- (ニ)について。商9条の通り。従って、この選択肢は正しい。
- (ホ)について。役務には、小売等の業務において行われる顧客に対する便益の提供が含まれる(商2条2項)。また、電子メディアに標章を表示して役務を提供する行為は商標の使用に該当する(商2条3項7号)ことから、問題文の商標登録出願をすることができる。従って、この選択肢は誤っている。
解答:2
[編集] 〔55〕商標の審判に関し、次の(イ)~ (ホ)のうち、誤っているものは、いくつあるか。
ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。
- (イ) 商標登録において、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定商品及び指定役務が指定されていないことを理由に、当該登録の無効の審判を請求することはできないが、その商標掲載公報発行の日から2月以内であれば、当該登録に対して登録異議の申立てをすることができる。
- (ロ) 商標登録の無効の審判が請求されている商標登録に対し、商標権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(商標法第51条)が請求され、商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、先の商標登録の無効の審判の請求は、当該商標権の消滅により審理すべき対象物が存在しないことを理由に、不適法なものとして審決により却下される。
- (ハ) 不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)の請求に係る指定商品が「薬剤、化学品」である場合、その請求の登録前3年以内に日本国内において当該商標権の通常使用権者が、「薬剤」についての登録商標の使用をしていることのみを当該被請求人が証明したときは、当該商標権者は「薬剤、化学品」の指定商品に係る商標登録の取消しを免れる。
- (ニ) 商標権者が故意に、指定商品の一部についての登録商標に類似する商標の使用であって、他人の業務に係る商品と混同を生ずるものをしたときは、当該商標登録は、商標権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(商標法第51条)によりそのすべての指定商品について取り消される。
- (ホ) 代理人等による不正登録に係る商標登録の取消しの審判(商標法第53条の2)は、パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国において商標に関する権利を有する者でなければ、たとえ利害関係人といえども、請求することができない。
- 1 1つ
- 2 2つ
- 3 3つ
- 4 4つ以上
- 5 なし
[編集] 解説
- (イ)について。商6条2項は、登録異議の申立ての理由にも(商43条の2)、商標登録の無効の審判の理由にも該当しない(商46条1項)。従って、この選択肢は誤っている。商6条2項に違反する場合には、以前の運用では、手続補正命令をして、手続補正書の提出が無い場合には出願の却下としていたが、現在は、拒絶理由通知がされる(商15条1項3号)。参考:商標審査便覧
- (ロ)について。商標登録の無効審決が確定すると、その商標権は始めから存在しなかったものとみなされるか、又はその審判が後発的無効事由によるものであれば、無効事由に該当するに至った時から存在しなかったものとみなされる。一方、不正使用取消審決が確定すると、商標権は、その後消滅する。よって、取消審決が確定しても、それ以前に有効に商標権が存在している期間があるので、無効審判を行う意味があり、無効審判は審決却下されない。従って、この選択肢は誤っている。
- (ハ)について。登録異議の申立てや無効の審判は指定商品又は指定役務ごとに請求することができるが、取消審判は全ての指定商品等に対して請求される。商標権者が一つの指定商品等で登録商標の使用をしているにも係らず、取消すことは商標権者に酷であることから、一つでも使用している場合には取消しを免れる(商50条)。従って、この選択肢は正しい。
- (ニ)について。取消審判の審決が確定すると、その商標権の権利全体が取り消される(商50条)。従って、この選択肢は正しい。
- (ホ)について。商53条の2の通り。従って、この選択肢は正しい。
解答:2
