平成20年短答式 商標

出典: ゼネラルプロパテント 弁理士試験Wiki

目次

[編集] 〔3〕商標法に規定された商標登録の要件等に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。

ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 商標登録出願の審査において当該商標が、「商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」の「普通名称」に該当するかどうかは、査定時をその判断の基準時として決められるべきものであって、出願時に普通名称でなかったとしても、査定に当たりこのことは考慮されない。
  2. 商標登録出願に係る商標が、「指定商品の品質を表示するもの」に該当するものというためには、当該商標がその商品の品質を表示するものとして一般消費者間で広く認識されていないものであっても、取引業者間で認識されているものであれば足りる。
  3. 商標登録出願に係る商標が、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」である場合であっても、「使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる商標である」と認められるためには、一地域において識別力があるだけでは足りない。
  4. 商標登録出願に係る商標が、「商品の産地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当するというためには、当該出願の指定商品が当該商標の表示する土地において現実に生産されていることを要する。
  5. 種苗法(平成10年法律第83号)第18条第1項の規定により品種登録を受けた品種の名称については、その登録が消滅した後においても、その品種の種苗又はこれに類似する商品若しくは役務について商標登録を受けることができない。

[編集] 解説

  1. について。商標の登録の判断は、商4条3項に規定されているものを除き、査定時を基準とする。従って、この選択肢は正しい。
  2. について。商標の機能は、一般消費者だけでなく取引業者に対しても働くので、本問のように取引業者間で認識されているものであれば足りる(商3条1項3号)。従って、この選択肢は正しい。
  3. について。登録商標の効力は、日本国全部に及ぶので、商標の識別力も一の地域だけでは足りない。従って、この選択肢は正しい。
  4. について。現実に生産されていることは要しない(商3条1項3号)。従って、この選択肢は誤っている。
  5. について。品種登録を受けたらたとえその登録が消滅したとしても当該商標登録を受けることができない(商4条1項14号)。従って、この選択肢は正しい。
解答:4

[編集] 〔9〕商標登録出願に係る商標に関し、次のうち、正しいものは、どれか。ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 他人の登録防護標章と、色彩のみが異なる標章は、商標登録されることはない。
  2. 「ジュネーブ十字」の名称からなる商標は、商標登録されることはない。
  3. 市町村を表示する標章と同一又は類似の商標は、商標登録されることはない。
  4. 地方公共団体が開設する品評会の賞を受けた者からその営業を承継した者により出願された、その賞と同一の標章を一部に含む商標は、商標登録されることはない。
  5. 国際連合その他の国際機関を表示する標章と同一又は類似の商標は、商標登録されることはない。

[編集] 解説

  1. について。他人の防護登録商標と同一の商標であって、同一の指定商品等について使用をするものは、商標登録されることは無い(商4条1号12号)。この規定では、当該登録防護標章に類似する標章であって色彩のみことなる商標は同一であるとする(商70条2項)ので登録されることはない。しかし、色彩のみ異なるが類似でない商標は登録されることがある。従って、この選択肢は誤っている。
  2. について。ジュネーブ十時は、赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律(昭和22年法律第159号)第1条の標章に該当するため商標登録されることはない(商4条1項4号)。従って、この選択肢は正しい。
  3. について。市町村などの地方公共団体を表示する表彰と同一又は類似の商標であっても、著名でないものは商標登録されることがある(商4条1項6号)。従って、この選択肢は誤っている。
  4. について。営業を承継したことにより、品評会の賞を受けた者とみなされ商標登録されることがある(商4条1項9号)。従って、この選択肢は誤っている。
  5. について。経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標は、商標登録されることはない(商4条1項3号)。従って、この選択肢は誤っている。
解答:2

[編集] 〔17〕団体商標に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。

ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 公益社団法人、事業協同組合、農業協同組合又は商工会議所若しくは特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)の規定により設立された特定非営利活動法人は、いずれも団体商標の商標登録を受けることができる。
  2. 団体が団体商標の商標登録を受けるためには「その構成員に使用させる商標」でなくてはならないので、その団体だけが使用する商標は登録できない。
  3. 団体商標の商標権については、通常使用権を設定することはできるが、専用使用権を設定することはできない。
  4. 団体商標の商標権者が法人である場合、その団体構成員は、法人の定めるところによりその団体商標に係る登録商標を使用する権利を有するものであるから、第三者の使用を差し止めることはできず、差止請求権の主体は法人のみである。
  5. フランチャイズチェーンは、フランチャイザーとフランチャイジーの間の事業契約によって成立するものであるから、団体商標の商標登録を受けることができない。

[編集] 解説

  1. について。問にある組織は、商7条1項に規定する法人格を有する社団又は組合等に該当するので、団体商標を受けることができる。従って、この選択肢は正しい。
  2. について。商7条1項の通りであり、その団体だけが使用する商標であれば団体商標ではなく通常の商標登録をする必要がある。従って、この選択肢は正しい。
  3. について。商30条の専用使用権は、4条2項に規定する商標権及び、地域団体商標に係る商標権については設定することができないが、団体商標については設定することができる。従って、この選択肢は誤っている。
  4. について。団体商標の商標権者はその団体であり、その構成員は通常使用権者にすぎないので差止請求権の主体にはならない。ただし、専用使用権を設定した場合には専用使用権者も差止請求権の主体になりえる。
  5. について。団体とその構成員に事業契約があるか否かは団体商標登録の要件ではない(商7条)。従って、この選択肢は正しい。
解答:3

[編集] 〔22〕商標権侵害に関し、次の(イ)~ (ニ)のうち、正しいものは、いくつあるか。

  • (イ) 「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品とする登録商標を、その商標権者の許諾を得ることなく付した電子回路を、当該指定商品と同一又は類似ではない機器の内部に使用して当該機器を販売することは、当該機器を使用している状態で外観上は視認できない場合は、当該電子回路が電子回路としての外観及び形態を保ち、流通過程において視認される可能性があっても、当該登録商標の商標権の侵害とはならない。
  • (ロ) 「工業用油脂」を指定商品とする登録商標の商標権者が外国で販売した真正商品であるモーター用添加油を、他人がドラム缶入で輸入し、小型容器に小分けして、内容物を表示するために当該登録商標を付して販売することは、当該登録商標の商標権を侵害しない。
  • (ハ) 「包装用容器」を指定商品とする登録商標の文字構成がブドウの品種名と同一である場合において、見やすい位置にブドウの品種名を大きく表示したブドウを販売するための段ボール箱を当該品種のブドウを生産する者に販売することは、当該登録商標の商標権を侵害する。
  • (ニ) 書籍に記述されている内容を英語で表記したものであって、それを端的に表すための略語である頭文字3文字を並べた文字列が、「印刷物(文房具類に属するものを除く。)」を指定商品とする登録商標の文字構成と同一である場合、当該文字列を書籍の表紙の見やすい位置に大きく表示して販売することは、当該登録商標の商標権を侵害する。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ
  5. なし

[編集] 解説

判例についての問である。

  • (イ)について。電子回路に当該商標を付する行為は、商標の使用に該当し(商2条3項1号)、需要者に視認される可能性があることから商品識別機能及び出所表示機能を有している。よって当該行為は商標権の侵害となる。従って、この選択肢は誤っている。
  • (ロ)について。真正商品を並行輸入して小分け販売しているという事案であるので、商標権者が品質保証できる立場に無い場合には商標権の侵害に該当する。従って、この選択肢は誤っている。
  • (ハ)について。ブドウを販売するための段ボール箱にブドウの品種名を表示する行為は、段ボール箱の商品識別ではなく、箱の中身であるブドウを識別するための表示と考えられることから、問の行為は、当該商標権の侵害に該当しない。従って、この選択肢は誤っている。
  • (ニ)について。当該3文字は書籍の題号であり、印刷物の商標ではないと考えられることから、当該商標権の侵害には該当しない。従って、この選択肢は誤っている。
解答:5

[編集] 〔26〕商標の審判に関し、次の(イ)~ (ニ)のうち、正しいものは、いくつあるか。ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  • (イ) 商標登録が、外国の国旗と同一である商標に対してされたことを理由とするその商標登録の無効の審判は、当該商標権の設定の登録の日から5年を経過した後でも請求することができる。
  • (ロ) 商標権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(商標法第51条)及び使用権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(同法第53条)は、その商標権の消滅後においては、請求することができない。
  • (ハ) 地域団体商標の商標登録がされた後において、その登録商標が商標権者又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものに該当するものでなくなっているときは、そのことを理由としてその商標登録を無効にすることについて審判を請求することができる。
  • (ニ) 2以上の指定商品若しくは指定役務の一部について設定の登録がなされた専用使用権を有する者が、専用使用権の設定された指定商品についての登録商標の使用であって、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるものをしたときの商標登録を取り消すことについての審判の請求は、その専用使用権の設定された指定商品ごとにすることはできない。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ
  5. なし

[編集] 解説

解答:4

[編集] 〔32〕商標法上の商品に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 電気、熱及びエネルギーそのものは、商標法上の商品ではない。
  2. 商品は流通性のあるものでなくてはならず、その場で消費される、料理店が提供する料理は、商標法上の商品ではない。
  3. 料理店で店頭において包装箱などに入れて継続的又は反復的に販売する料理は、商標法上の商品である。
  4. 運送業者が運送役務の提供に関連している段ボール箱そのものを役務提供とは独立して継続的又は反復的に販売し、営業する場合において、その段ボール箱は商標法上の商品である。
  5. 講座の教材として用いられることを予定した印刷物は、講座を離れ独立して取引の対象とされる場合があっても、商標法上の商品ではない。

[編集] 解説

解答:5

[編集] 〔37〕商標法におけるマドリッド協定の議定書に基づく特例に関し、次のうち、正しいものは、どれか。

  1. 日本国において、共同名義に係る商標登録出願又は商標登録がなされていて、その名義人の1人が日本人である場合には、他の名義人が日本国内に住所及び居所(法人にあっては、営業所)を有しない外国人であっても、特許庁長官に当該商標登録出願または商標登録を基礎として、その共同名義で国際登録出願をすることができる。
  2. 国際登録出願に係る商標又は標章の識別性のある特徴として色彩を主張するには、願書に色彩を主張する旨及び主張する色彩又はその組合せを記載し、かつ、その色彩を付した商標登録出願等に係る商標若しくは標章又は登録商標若しくは登録防護標章の写しを願書に添付しなければならない。
  3. 国際登録の名義人は、領域指定であって国際登録後のもの(以下「事後指定」という。)を特許庁長官、国際事務局又は事後指定の対象となる締約国のいずれにもすることができる。
  4. いわゆるセントラルアタックにより取り消された旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録が、その指定商品について慣用されている商標に対してなされたときは、再出願に係る商標権の設定の登録の日から5年を経過する前ならば、いつでも商標登録の無効の審判を請求することができる。
  5. 国際登録に基づく団体商標に係る商標権を移転する際に、譲受人が団体商標の商標登録を受けることができる団体であることを証明する書面の提出がない場合には、通常の商標権に変更されたものとみなされる。

[編集] 解説

解答:2

[編集] 〔47〕商標の審判に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。

ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 商標登録出願Aについての拒絶をすべき旨の審決に対する訴えが裁判所に係属しているとき、Aの指定商品の一部を分割して新たな商標登録出願Bがされ、Aの出願について、願書からBに係る指定商品を削除する補正がされたときには、その補正の効果がAの出願時にさかのぼって生ずることはない。
  2. 拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるとき、その査定の謄本の送達があった日から30日以内に拒絶査定に対する審判を請求することができるが、指定商品が2以上の商標登録出願について拒絶をすべき旨の査定を受けた者が拒絶査定に対する審判を請求した場合には、その請求は指定商品ごとに取り下げることができる。
  3. 商標法第16条の2の規定により補正の却下の決定を受けた者は、その決定に不服があるときは、その決定の謄本の送達があった日から30日以内であれば、その決定に対する審判を請求した後であっても、当該補正後の商標登録を受けようとする商標について、新たな商標登録出願をすることができる。
  4. 商標権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(商標法第51条)又は使用権者の誤認・混同行為による商標登録の取消しの審判(同法第53条)の審決があった後に審判の請求を取り下げたときは、いずれの審判であってもその審判の請求人は、再度、同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができる。
  5. 不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)において、請求に係る指定商品の1つの商品について使用が証明された結果、審判の請求が不成立となった場合であっても、使用が証明されなかったその他の指定商品については、新たな不使用による商標登録の取消しの審判を請求することができる。

[編集] 解説

解答:2

[編集] 〔51〕商標法上の商品、役務又は区分等に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 役務についてのみ商標を使用する場合、業として役務を提供し又は証明する者がその役務について使用するとき、その役務には、「小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」が含まれる。
  2. 商品に類似するものの範囲には小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供が含まれることがあり、小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供に類似するものの範囲には商品が含まれることがある。
  3. 「商品aの小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とする商標イについての商標登録出願Aをしたところ、商品aに類似する「商品b」を指定商品とし、商標イと同一又は類似の商標ロについての他人の先願に係る登録商標Xが存在する場合、出願Aは、登録商標Xが存在することを理由として拒絶されることはない。
  4. 不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)において、ある商品区分に属する商品についての登録商標の使用が、その商品の材料又は用途によって、異なる商品区分にも属する指定商品についての使用であると認められる場合がある。
  5. 商標登録出願の願書に記載された指定役務である「商品aの小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を、指定商品である「商品a」に変更する補正は、決定をもって却下される。

[編集] 解説

解答:3

[編集] 〔56〕商標権の効力等に関し、次のうち、正しいものは、どれか。ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。

  1. 甲乙間の譲渡契約により商標権が移転された結果、類似の商品について使用をする類似の登録商標に係る商標権が異なった商標権者に属することとなった場合において、甲に対して乙が混同防止表示請求をすることができるのは、乙が商標権の譲受人である場合に限られる。
  2. 商標登録の出願の日前又はこれと同日の意匠登録出願に係る意匠権がその商標登録出願に係る商標権と抵触する場合において、その意匠権の存続期間が満了したときは、その原意匠権者は、その使用が不正競争の目的でなされない限り、原意匠権の範囲内において、その商標登録出願に係る指定商品についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をする権利を有する。
  3. 商標権者は、指定商品についての登録商標の使用がその使用の態様によりその商標登録出願の日前の出願に係る他人の意匠権と抵触するときであっても、混同防止表示をすることにより、登録商標の使用をすることができる。
  4. 商標権の存続期間満了後6月以内に申請ができなかったことが原商標権者の責めに帰することができない理由によるものとして更新登録の申請が認められて商標権が回復された場合、回復した商標権の効力は、更新前の存続期間が満了した日の後、更新登録の前における行為には及ばない。
  5. 原商標権者甲の商標登録が当該登録の出願日よりも前に出願された他人乙の商標登録出願に係る登録商標に類似する商標を乙の商標登録に係る指定商品に類似する商品に使用するものであることを理由として無効審判によって無効とされた場合において、無効とされた商標権の原商標権者甲が継続してその商品についてその商標を使用できる場合、当該商標は既に原商標権者甲の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているから、当該他人乙は、原商標権者甲に対して混同防止表示を請求することはできない。

[編集] 解説

解答:2